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知覚過敏の原因とは?
こんにちは!
清瀬駅北口から徒歩3分にある清瀬とく歯科クリニックです。
今回は、嫌な痛みを引き起こす知覚過敏の原因についてお伝えします。
そもそも知覚過敏とは?
冷たいものや熱いものを飲んだときに「キーン」と嫌な痛みを感じたり、歯磨きをしているときに特定の歯に歯ブラシが当たると痛い、ということはありませんか?
特に虫歯ではないのにこのような症状がある場合、知覚過敏であることが多いです。
知覚過敏は、正確には「象牙質知覚過敏症」と呼ばれており、4人に1人はこの知覚過敏症を経験していると言われています。
▼歯が痛む仕組み
歯のエナメル質の内側にある象牙質には、象牙細管と呼ばれる細い管が無数に存在しています。エナメル質がはがれて象牙質がむき出しになると、外部からの様々な刺激が、この象牙細管を通って歯の内側の神経(歯髄)に伝わり、「瞬間的な鋭い痛み」を感じるようになります。
知覚過敏を起こす原因
知覚過敏の原因はいくつか考えられます。以前は、歯磨き時のブラッシング圧が強すぎることが原因の一つとされていましたが、現在は直接的な原因ではないとされています。
原因① 酸蝕症(さんしょくしょう)
酸蝕症とは、酸性の飲食物や胃液によって歯が溶かされる疾患です。
酸性/アルカリ性の度合いを表すpH値が5.5~5.7以下の酸性溶液に長時間、頻繁に曝されると、歯のエナメル質は溶けだしてしまいます。
現代の私たちが口にする身近な食べもの・飲み物の中には、以下のようなph値が低いものが多く存在します。
これらのph値が低い飲食物を頻繁に摂取することが、酸蝕症の外発的要因となります。
◆ph値が低い食べ物の例(ph値)
レモン(2.1)
ピクルス(2.5)
オレンジ(2.8)
リンゴ(2.9)
◆ph値が低い飲み物の例(ph値)
コーラ(2.2)
黒酢ドリンク(3.1)
ワイン(3.8)
100%オレンジジュース(4.0)
これらの酸性の飲食物を摂取した直後は、エナメル質が柔らかくなった状態になります。すぐにブラッシングをすると歯が削れてしまうため、1時間ほど時間を空けると良いでしょう。直後のうがいは有効です。
次に、内発的要因としては、つわりや摂食障害による反復性嘔吐、あるいは胃食道逆流症などによって胃酸が口腔内に入り込んでしまい、胃酸でエナメル質が溶解してしまうことがあります。
この場合、吐物は口の奥から出てくるため、歯の裏側がよく溶けることが特徴です。
原因である疾患の治癒により酸蝕は止まりますが、以下の対処も有効です。
・嘔吐後、水または牛乳によるうがい
・無糖のガムを噛む(唾液分泌の促進)
・酸性飲料の摂取制限
・歯科医院での再石灰化処置
原因② 咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)
咬合性外傷とは、強すぎる噛み合わせの力によって、歯や歯を支える歯茎や骨などの周辺の組織、そして、顎関節などに様々なダメージを引き起こしてしまうことを言います。
咬合性外傷の症状は、歯が折れたり、詰め物が取れる、歯周病の進行など様々ですが、知覚過敏もその一つです。
ブラキシズム(くいしばり)やTCH(無意識に歯と歯を噛み合わせてしまう)により、歯の表面が摩耗したり歯茎が下がったりして、象牙質が露出してしまうことで知覚過敏を発症します。
根本的な原因は人によって異なり、日常的なストレスであったり、噛み合わせが悪いことが原因のケースもあります。
前述のとおり、咬合性外傷は様々な症状を引き起こす疾患ですので、知覚過敏がなかなか治まらないのであれば、早めに歯科を受診し処置したほうがよいでしょう。
原因③ 知覚過敏様の他疾患
実は、知覚過敏に似た症状が、全く別の疾患により引き起こっているケースも存在します。その原因は、虫歯であったり、歯周病などさまざまにわたりますが、ご自身での鑑別は非常に難しいでしょう。
「放っておけば治る」と思って放置してしまうと、実は重大な疾患がじわじわと進行してしまうかもしれません。
知覚過敏は自然に治る可能性もありますが、原因となるものを取り除くために、
一度歯科を受診し、ご自分に合った適切な対処法を調べてもらうことをおすすめします。
歯や歯茎がしみる、知覚過敏かも?と思ったら、当院へお気軽にご相談ください。
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